オキシトシン
オキシトシン
オキシトシンには末梢組織で働き、中枢神経での神経伝達物質として作用するホルモン。
末梢組織では主に平滑筋の収縮に関与し、分娩時に子宮収縮させる。また乳腺の筋線維を収縮させて乳汁分泌を促すなどの働きを持つ。このため臨床では子宮収縮薬や陣痛促進剤をはじめとして、さまざまな医学的場面で使用されてきており、その歴史は長い。
男性にも普遍的に存在することが判明している。
視床下部の室傍核 (PVN) や視索上核 (SON) にあるニューロンから分泌され、下垂体後葉をはじめ様々な脳の部位に作用し機能を調節している。
健常男子および女子における血漿オキシトシン値
血漿オキシトシン値の日内変動および周期的変動、ならびにオキシトシン分泌におよぼす性ホルモンとの関連
(1)健常女子における早期空腹時の血漿オキシトシン値は卵胞期に4.5±2.6pg/ml(n・22)であって、黄体期の2.1±1.3pg/ml(n=10)に比べ有意に高値(p<0.01)。
1日の血漿オキシトシン値は黄体期には夜間睡眠時に高値となる日内変動を示すが、卵胞期には覚醒活動時の変動は大きい。
血漿オキシトシン値は月経開始日、卵胞期および排卵期に高値となり、黄体期に低値となる周期的な日差変動を示す。
(2)健常男子における早朝空腹時の血漿オキシトシン値は3.5±1.7pg/m1(n=51)であって、睡眠時に高値を,覚醒活動時に低値となる日内変動が認められる。覚醒活動時の変動は大。
1年間における血漿オキシトシン値の変動には明らかな周期性を認めないが、夏期高温時に高値を、冬期低温時に低値となる。
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