抗TPO抗体
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体
抗TPO抗体(anti-thyroid peroxidase antibody))
検査の目的
血清中の抗TPO抗体の測定。
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体は、甲状腺ホルモン合成に関わる酵素、ペルオキシダーゼに対する自己抗体である。
自己免疫性甲状腺疾患であるバセドウ病や橋本病の患者血清中に多く存在する抗マイクロゾーム抗体は、甲状腺マイクロゾーム分画の甲状腺ペルオキシダーゼ (TPO:thyroid peroxidase) に対する抗体であることがわかり、抗TPO抗体と称するようになった。
臨床的意義
抗TPO抗体は甲状腺細胞に対する細胞障害作用を有し、自己免疫性甲状腺疾患が疑われる場合に測定される。 甲状腺組織の崩壊に伴う腫大(甲状腺腫)がみられ抗TPO抗体陽性の場合は、バセドウ病や橋本病を考える必要がある。 また治療経過観察にも有用であると評価されている。
基準値
3.3未満 (IU/mL)
異常高値
橋本病、Basedow 病、特発性甲状腺機能低下症、無痛性甲状腺炎、甲状腺原発性悪性リンパ腫
検査値に影響を及ぼす要因
特になし
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