内分泌疾患

神経障害

神経障害

 血管と同じように全身に張り巡らされている神経も、もちろん細胞が集まってできています。ということは常に血液を必要としているということです。糖尿病の治療が不十分な状態が続いていて「血管障害」が起きると、神経の働きが妨げられ、「神経障害」が起きます。

このような血管障害に加え、神経障害のもう一つの大きな原因として、血糖値が高いために神経細胞の中にブドウ糖が変化した物質が蓄積されること(ポリオール代謝異常といいます)も関係しています。

神経は、脳が発する指令をからだの各部分に伝達したり、あるいは逆に、からだの各部分がキャッチした情報を脳へ伝えたりしています。手足の筋肉を動かす、皮膚を通して痛みや熱さを感じとる、食後に胃腸の働きを活発にする、心臓のリズム・血圧・体温などを状況にあわせて最適な状態に整える、こういった生命活動に不可欠な非常に多くの事柄に、神経の働きが密接に関係しています。

神経の働きが障害されると、例えば次のような影響が出てきます。
a 足や手が何もしていないのにビリビリする(夜も眠れない)
b 痛みや熱さに鈍くなる(けがややけどに気付かず手当てが遅れ感染がひどくなり、
 潰瘍や壊疽になってしまう。
 また、心臓発作が起きても痛みに気付かず、治療が遅れる)
c 低血糖になっても症状が現れない
d 血圧がうまくコントロールされない(ひどい立ちくらみが起きたりする)
e 食後も胃腸がよく働かない(下痢や便秘を繰り返したり、血糖コントロールに支障が
 出る)
f 運動の最中に心臓のリズムがうまく調整されない



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