内分泌疾患

AST

AST

検査の目的

血清又は血漿中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの測定を目的とする。
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは主として肝細胞内、筋細胞内、赤血球内に存在する酵素で、これらの細胞の壊死、破壊によって血中に逸脱する。このため血中アミノトランスフェラーゼの上昇は肝細胞、筋肉、赤血球の壊死、破壊の程度を反映する。疾患の検出、程度、経過把握の重要な指標である。

生物学的基準範囲又は臨床判断値

13~33U/L

警戒値/緊急異常値、異常時報告値

1000U/L以上

臨床的解釈

アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは肝細胞内、筋細胞内、赤血球内に存在する酵素で、これらの細胞の壊死、破壊によって血中に逸脱する。
肝細胞の壊死、破壊の原因として
(1)肝炎(ウイルス、薬物、アルコール、自己免疫、NASH)
(2)循環障害(虚血、うっ血、ショック)
(3)貯留(脂肪肝、ヘモクロマトーシス、Wilson病、アミロイドーシス)
(4)浸潤(白血病、悪性リンパ腫)
(5)感染(敗血症、肝膿腫)
(6)感冒がある。
疾患毎に臨床像や経過に特徴があり、鑑別上重要である。
またアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの上昇は心疾患でもみられ、急性心筋梗塞では、発症6~8時間で上昇し、48~60時間でピークに達する。

可能性のある変動要因

肝疾患と心疾患の鑑別のため、ALTとペアで測定することが望まれる。
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは溶血の影響を受けるので検体採取、取扱いには十分に注意が必要である。
4℃で1週間、-80℃凍結で1カ月間検体保存が可能である。



検査項目説明に戻る

powered by HAIK 7.6.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional