内分泌疾患

CRE

尿中クレアチニン

検査の目的

尿中のクレアチニンの測定。
クレアチニンは筋肉中の終末代謝産物であり、腎糸球体で濾過され、尿細管での再吸収や分泌が少ないので、GFRの指標として用いられる。しかしながら、GFRが3/2程度低下するまでクレアチニンに著変がないことに注意する。
クレアチニンの生成と排泄は、筋肉中でクレアチンリン酸から非酵素的な脱リン酸化反応によって生成されることと、クレアチンからも1分子の水が取れて生成される。代謝最終産物として尿中へ排泄される。クレアチニンの尿中の排泄量は筋肉量に相関し、筋肉量に変化なく腎機能が安定していれば比較的安定した値をとる。したがってクレアチニンの1日の排泄量は各個体でほぼ一定の腎機能とは相関しない。

生物学的基準範囲又は臨床判断値

 尿中のクレアチニン濃度      : 成人男性1.1~1.9 g/day
                    成人女性0.5~1.6g/day

臨床的解釈

尿中のクレアチニンは、1日の蓄尿で総排出量を求めて蓄尿の信頼性をチェックすることと、血清クレアチニン濃度と伴わせてクレアチニンクリアランスを計算して腎機能を評価する。他の尿中成分の定量で、24時間蓄尿ができないときは、クレアチニンの値で徐して標準化することにある。クレアチニン排泄量自体の増減の疾患の診断における意義はない。
尿中クレアチニンの濃度は尿の濃縮度によってまちまちなので1日排泄量を基準とする。クレアチニンクリアランスを計算して腎機能を評価したり、fractional excretionを計算して尿細管機能を評価したり急性腎不全の鑑別に有用。



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